「国内取引所での売買には慣れてきたけど、DEXってどう使うの?」
「DEXなら国内では買えない銘柄も買えるって聞いたけど、なんだか怖い」
「送金ミスや詐欺で資産を失ったら、家族にどう説明したらいいんだろう」
国内の暗号資産取引所での売買に慣れてくると、次の一歩としてDEX(分散型取引所)が気になり始める方は多いのではないでしょうか?
DEXは、魅力と不安が同居する世界です。
国内取引所では扱っていない銘柄に手が届く一方で、送金ミス・詐欺トークン・ガス代の高騰など、自己責任で抱えるリスクが一気に増えます。
私自身、DEXに踏み出した頃に送金アドレスを間違えて約20万円分の資産を失った経験があります。
その経験から痛感したのは、DEXは「使い方を覚えるだけでは足りない」ということです。
特に子育て世帯では、失敗したときの被害を小さくする「守りの準備」まで考えておかないと、家計へのダメージが大きくなってしまうかもしれません。
この記事では、こうした私自身の失敗経験も踏まえながら、DEXで暗号資産を買う方法と注意点を、初心者にも分かるように7ステップで解説します。
本記事の解説ポイント
- DEXと暗号資産取引所(CEX)は何が違うのか
- DEXはどんなときに使うべきか
- MetaMaskとUniswapを使った購入の流れ
- 初心者が注意したい送金ミス・詐欺・ガス代のリスク
- 家計を守るために決めておきたいDEXのマイルール
読み終える頃には、「DEXは怖いから触らない」状態から、「少額で正しく怖がりながら、まず1回スワップしてみよう」という具体的な行動に踏み出せるはずです。
ぜひ最後までお付き合いください。
DEXとは?|CEXとの違い

DEXに踏み出す前に、まずは「DEXとは何か?」「国内取引所と何が違うのか?」をざっくり理解しておきましょう。
ここを飛ばしてしまうと、なぜDEXでは自己責任が重くなるのか、なぜ送金ミスや詐欺対策が重要なのかが分かりにくくなってしまいます。
DEXとCEXの違い
DEXとは、Decentralized Exchange(分散型取引所)の略です。
簡単に言うと、会社が間に入って売買を管理するのではなく、ブロックチェーン上のプログラム(スマートコントラクト)を使って、ユーザー同士が直接暗号資産を交換する仕組みですね。
代表的なDEXには、UniswapやPancakeSwapなどがあります。
一方、CoincheckやbitFlyer、GMOコイン、bitbankのような国内の暗号資産取引所は、CEX(Centralized Exchange/中央集権型取引所)と呼ばれます。
CEXでは、運営会社が取引の仕組みを管理し、本人確認や資産の預かり、サポート対応なども行っています。
両者の違いは、次の表のとおりです。

ざっくり言えば、CEXは銀行や証券会社のように「運営会社に管理してもらいながら使う場所」です。
一方、DEXは「自分のウォレットを使って、自分の判断で直接交換する場所」です。
DEXは、自由度が高い反面、操作ミスや詐欺への対策も自分で行う必要があります。
DEXのメリット
DEXの大きなメリットは、自由度の高さです。
国内取引所では買えない銘柄にアクセスできたり、24時間365日いつでも暗号資産を交換できたりします。
また、取引所に資産を預けっぱなしにするのではなく、自分のウォレットで資産を管理できる点も特徴です。
CEXの場合、取引所に資産を預けているため、万が一その取引所が破綻したり、出金停止になったりすると、自分の資産をすぐに動かせなくなる可能性があります。
過去には、Mt.GoxやFTXのように、取引所の破綻によって多くのユーザーが資産を引き出せなくなった事例もありました。
その点、DEXでは自分のウォレットで資産を管理するため、取引所の都合に左右されにくいというメリットがあります。
DEXのデメリット
ただし、DEXには大きなデメリットもあります。
特に初心者や子育て世帯が注意したいのは、自由度が高い分、失敗したときの責任も自分で負う必要があるという点です。
主なデメリットは、次の4つです。
国内取引所であれば、ログインできない、入金が反映されない、操作方法が分からないといった場合に、サポートへ問い合わせることができます。
しかしDEXでは、基本的にサポート窓口がありません。
例えば、送金先アドレスを間違えたり、偽物のサイトにウォレットを接続したり、詐欺トークンを買ってしまったりしても、誰かが元に戻してくれるわけではありません。
ここが、CEXとDEXの大きな違いです。
CEXは、ある程度「守られた環境」で取引できます。
一方でDEXは、自由に使える反面、自分で確認し、自分で判断し、自分で守る必要がある世界なのです。
だからこそ、DEXを使うかどうかは、操作できるかどうかだけで判断しないほうがよいでしょう。
特に子育て世帯の場合、教育費や生活費など、優先して守るべきお金があります。
便利そうだから...、国内取引所にない銘柄を買いたいから...という理由だけで使い始めるのではなく、失敗したときに家計へ影響が出ない範囲で使えるかを先に考えることが大切です。
私自身は、DEXは便利な道具である一方、初心者がいきなり大きなお金を動かす場所ではないと考えています。
まずは、仕組みを理解し、少額で試し、送金ミスや詐欺への対策を整えたうえで使うようにしましょう。
DEXを使う前に押さえておきたい3つの前提

DEXで暗号資産を買う前に、必ず確認しておきたい前提が3つあります。
ここを飛ばしたままDEXに踏み出すと、操作ミスや送金ミス、詐欺トークンの購入などで、思わぬ損失につながる可能性があります。
特に子育て世帯の場合、投資で失敗したときに家計への影響が大きくなりやすいため、この章を通して「DEXを使う準備ができているか」を確認しておきましょう。
国内取引所での売買に慣れていること
DEXに進む前に、まずは国内取引所での売買に慣れておくことが大切です。
販売所での購入、取引所形式(板取引)、二段階認証、日本円の入出金、外部ウォレットへの送金など、暗号資産の基本操作に不安がある状態でDEXを使うと、かなりハードルが高くなります。
DEXでは、国内取引所のように分かりやすい操作画面やサポートが用意されていないことも多く、送金先やネットワークの選択も自分で確認しなければなりません。
そのため、「まだ、国内取引所のアプリ操作も不安」という段階であれば、いきなりDEXへ進むのはおすすめできません。
まずは、国内取引所で少額購入を経験し、二段階認証や送金の流れに慣れてから始めましょう。
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なくなっても困らない金額だけで始めること
DEXでの取引は、最初は数千円〜1万円程度の「万が一なくなっても生活に影響がない金額」にとどめておくのがおすすめです。
なぜなら、最初の数回は「ネットワークの選択ミス」や「アドレスの確認不足」、「ガス代(手数料)の計算ミス」といった、初心者にありがちな失敗を経験しやすいからです。
そんなとき、大きなお金を動かしていると、一度のミスが家計や心に大きなダメージを与えてしまいます。
一方、家族で1回外食するくらいの金額であれば、もし失敗しても「次に活かせる良い学び」として前向きに捉えられますよね。
子育て世帯の資産運用において、最も大切なのは焦らないことです。
まずは、「利益を出すため」ではなく、DEXの仕組みを理解するために少額で試すくらいの感覚で始めましょう。
シードフレーズを安全に管理できること
DEXを使うには、MetaMaskなどの自分専用のウォレットが必要です。
そして、ウォレットを作成するときには、シードフレーズ(リカバリーフレーズ)と呼ばれる12〜24個の英単語が発行されます。
このシードフレーズは、ウォレットを復元するための「合鍵」のようなものです。
もしシードフレーズが他人に知られてしまうと、世界中のどこからでもウォレットにアクセスされ、資産はほぼ100%抜かれると考えてください。
また、自分でシードフレーズを失くしてしまった場合も、スマホやパソコンを買い替えたときにウォレットを復元できず、資産を取り戻せなくなることもあります。
DEXでは、ウォレットの管理者は自分自身です。
国内取引所のように「パスワードを忘れたので再発行してください」とサポートに頼ることはできません。
だからこそ、シードフレーズの管理は、DEXを使う上で最も重要な守りの準備になります。
最低限、次のようなルールは決めておきましょう。
DEXは便利な反面、自分で資産を守る力も求められます。
だからこそ、買い方を覚える前に、まずは「少額で始める」、「基本操作に慣れる」、「シードフレーズを安全に管理する」という3つの前提を整えておきましょう。
DEXで暗号資産を買う7ステップ

ここからは、代表的な組み合わせであるMetaMask × Uniswapを例に、DEXで暗号資産を買う流れを7ステップで解説します。
使うウォレットやDEXが変わっても、基本的な流れは大きく変わりません。
DEXで暗号資産を買う流れは、次のとおりです。
まずは、DEXを使うための入り口になるウォレット作成から見ていきましょう。
MetaMaskなどのウォレットを作成する

DEXを使うには、まず自分専用のウォレットを作る必要があります。
ウォレットとは、暗号資産を保管したり、DEXに接続したりするための「自分専用の財布」のようなものです。
代表的なウォレットが、MetaMask(メタマスク)です。
MetaMaskは、スマホアプリやPCのブラウザ拡張機能として無料で使えます。
最初に作成するなら、個人的にはPC版がおすすめです。
理由は、スマホよりも画面が広く、公式サイトの確認やシードフレーズの書き写し、ネットワーク設定などを落ち着いて進めやすいからです。
◆ MetaMaskのインストール手順(PC版・スマホ版)
MetaMaskは、PC版とスマホ版のどちらでも使えます。
ここでは、それぞれの始め方を紹介します。
PC版(ブラウザ拡張機能)をインストールする
PC版は、ブラウザの拡張機能としてインストールします。
ここでは、Google Chromeを例に説明していきます。
MetaMaskのアイコン(キツネのマーク)が表示されていない場合は、ブラウザ右上のジグソーパズルアイコンから、MetaMaskの「ピン留め」マークをオンにしてください。
対応ブラウザは、Chromeのほか、Firefox・Brave・Edgeなどがあります。
ただし、インストールするときは、必ず公式サイトから進むようにしましょう。
検索結果や広告からアクセスすると、偽サイトに誘導される可能性があるため注意が必要です。
スマホ版(iOS / Android)をインストールする(任意)
スマホ中心で使いたい方は、MetaMaskのスマホアプリも利用できます。
iPhoneの場合はApp Store、Androidの場合はGoogle Playで「MetaMask」と検索し、公式アプリをインストールしましょう。
ここで注意したいのが、MetaMaskを装った偽アプリです。
過去には、公式ストア内に偽アプリが紛れ込み、シードフレーズを入力させて資産を盗むような事例もありました。
インストール前には、次の点を必ず確認しましょう。
少しでも不安がある場合は、アプリストアで直接検索するのではなく、MetaMaskの公式サイトからダウンロードページへ進むほうが安全です。
スマホ版(iOS / Android)をインストールする手順は、以下の通りです。
◆ ウォレット作成時にシードフレーズが発行される
MetaMaskをインストールしてウォレットを作成すると、最初にシードフレーズが発行されます。
シードフレーズとは、ウォレットを復元するための12個または24個の英単語です。
次のSTEP2では、このシードフレーズをどう管理すればよいのかを詳しく見ていきましょう。
シードフレーズを安全に管理する

ウォレットを作成したら、次にやるべきことはシードフレーズの管理です。
これは、ウォレットの「マスターキー」のようなものだと考えてください。
もし他人に知られてしまうと、世界中のどこからでもウォレットにアクセスされ、資産を抜かれる可能性があります。
反対に、自分で失くしてしまうと、スマホやパソコンを買い替えたときにウォレットを復元できず、資産を取り戻せなくなることもありえます。
だからこそ、シードフレーズは「とりあえずメモしておく」のではなく、最初に保管ルールを決めてから管理することが大切です。
特に子育て世帯の場合、暗号資産の失敗が家計に響かないように、最初から守りを固めておく必要があります。
◆ シードフレーズ管理に唯一の正解はない
シードフレーズの保管方法にはそれぞれ一長一短があり、どれか一つを選べば完全に安心というわけではありません。
例えば、最も手軽な「紙に書き留める方法」はネット経由で盗まれる心配がない反面、火事や水害といった物理的な災害に対しては非常に弱いです。
これに備えて「金属プレートに文字を刻み込む方法」を選べば災害には強くなりますが、今度はそのプレート自体が盗難に遭わないよう、隠し場所に工夫が必要になります。
単純に「セキュリティが強固な銀行の貸金庫なら安心」と考えるかもしれませんが、予備キーの管理不備などによって職員が金庫を開けられる状態であれば、内部の不正によって簡単に盗み出されてしまう事件も実際に起きており、過信は禁物です。
また、紙の紛失を防ぐために「クラウド(onedriveやgoogle cloud)などのデジタル環境に保存する方法」を考える方もいますが、こちらはハッキングやアカウントの乗っ取りによって一瞬で資産を失う危険性があるため、基本的には避けるべき非推奨の方法とされています。
つまり、シードフレーズの保管方法に「これさえやっておけば完璧」という唯一の正解は存在しないのです。
そのため、特に初心者の方が意識すべきなのは、1つの保管方法に頼りきらず、物理的なリスクとデジタルなリスクの双方に備えることです。
ここからは、初心者の方でも無理なく実践できる、シードフレーズを安全に管理するための具体的な対策を紹介していきます。
ポイント①|1つのウォレットに大金を入れない(資産を分散)
まず大切なのは、シードフレーズの保管方法以前に、1つのウォレットに大きなお金を入れすぎないことです。
どれだけ丁寧に管理していても、ウォレットを使う以上、詐欺サイトへの接続や操作ミスのリスクはゼロにはできません。
そこで、長期保有用のウォレットと、DEXで実際に使うウォレットを分けておきましょう。
例えば、次のようなイメージです。
DEX用やお試し用のウォレットには、最初から少額しか入れないようにします。
そうしておけば、万が一トラブルが起きても、被害を家計に響かない範囲に抑えやすくなるでしょう。
ポイント②|シードフレーズの保管方法も1つに頼らない
シードフレーズの保管方法も、1つに絞らず、複数の方法を組み合わせたほうがよいでしょう。
保管方法ごとのメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
代表的な保管方法は、次のとおりです。

初心者の場合は、まず紙に手書きして、安全な場所に保管するところから始めるのが現実的です。
そのうえで、資産額が大きくなってきたら、金属プレートや耐火金庫、貸金庫などを組み合わせることも検討しましょう。
例えば、次のような組み合わせ方法が考えられます。
大切なのは、すべてのウォレットを同じ方法・同じ場所で管理しないことです。
ただし、分散すればするほど、今度は「どこに保管したか分からなくなる」というリスクも出てきます。
そのため、むやみに保管場所を増やすのではなく、自分と家族が管理できる範囲でルールを決めておきましょう。
また、OneDrive、Google Drive、iCloud、メモアプリなどに、シードフレーズをそのまま保存するのは避けてください。
クラウドアカウントが乗っ取られた場合、シードフレーズもそのまま盗まれる可能性があります。
デジタルで管理する場合でも、最低限、暗号化されたパスワードマネージャーを使い、二段階認証も設定しておきましょう。
ポイント③|シードフレーズ不要のウォレットも選択肢になる
最近は、シードフレーズを自分で管理しないタイプのウォレットも登場しています。
例えば、パスキー(デバイス生体認証)やスマートコントラクト(アカウント抽象化)の仕組みを使って復元できるウォレットです。
具体例としては、Coinbaseの「Smart Wallet」などがあります。
「12個の英単語をずっと管理し続ける自信がない」という方にとっては、こうしたウォレットも選択肢のひとつになります。
ただし、新しい仕組みである以上、運営元の信頼性や利用実績、対応しているチェーンやサービスなどは確認が必要です。
また、便利そうだからといって、いきなり大きな資産を入れるのはおすすめできません。
まずは少額で試し、自分に合うかどうかを確認してから使うようにしましょう。
◆ シードフレーズ管理で絶対に守るべきこと
最後に、どの保管方法を選んだとしても、必ず守りたい大原則を整理しておきます。
シードフレーズは、DEXを使ううえで最も重要な守りの部分です。
買い方やスワップ方法を覚える前に、まずはここを固めておきましょう。
「面倒だからあとでやる」と後回しにすると、いざトラブルが起きたときに取り返しがつかなくなる可能性があります。
特に子育て世帯では、暗号資産に使うお金と家計をしっかり分けることが大切です。
シードフレーズの管理も、家計を守るための大切な準備として、最初にルール化しておきましょう。
国内取引所でETHなどガス用通貨を購入する

ウォレットを作成しても、その中身が空のままではDEXを使うことはできません。
DEXで暗号資産を交換するには、交換したい暗号資産とは別に、ガス代(取引手数料)を支払うための通貨が必要です。
例えば、代表的なネットワークであるイーサリアムチェーンを使う場合は、ガス代としてETHが必要になります。
そのため、まずは国内取引所でETHを購入し、あとでMetaMaskへ送金する流れになります。
国内取引所は、まずBITPOINTを第一候補にしつつ、必要に応じてGMOコインやbitbankも比較してみるとよいでしょう。
各取引所の特徴や選び方、ETHなどの暗号資産を購入する基本的な流れについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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最初に購入する金額は、5,000円〜1万円相当で十分です。
最初から大きなお金を動かす必要はありません。
まずは、ガス代と少額のスワップに使えるくらいの金額で試してみましょう。
特に初心者のうちは、送金ミスやネットワーク選択ミスが起きる可能性があります。
そのため、最初は「利益を出すため」ではなく、DEXの操作に慣れるための練習と考えるのがおすすめです。
家計に影響しない少額から始めることが、子育て世帯にとって大切なリスク管理になります。
ネットワークを確認してMetaMaskへ送金する

国内取引所でETHを購入したら、次はMetaMaskへ送金します。
この送金作業は、DEXを使う上で特にミスが起きやすい工程です。
送金先アドレスやネットワークを間違えると、資産がMetaMaskに届かなかったり、最悪の場合は取り戻せなくなる可能性があります。
そのため、最初は慎重すぎるくらいでちょうどよいでしょう。
送金前に必ず確認したいのは、次の3つです。
例えば、イーサリアム上のETHをMetaMaskに送金する場合は、基本的にEthereum Mainnet(ERC-20)を選びましょう。
あとは、MetaMaskの受取アドレスを国内取引所の送金先に入力し、アドレスとネットワークを確認したうえで送金すれば完了です。
◆ MetaMaskにそのまま送れない通貨もある
初心者が特に注意したいのが、Solana(SOL)、Sui(SUI)、Cosmos(ATOM)のような通貨です。
これらは、イーサリアム系とは異なる独自のネットワーク上で動いているため、MetaMaskのアドレスへそのまま送金することはできません。
たとえば、SOLを管理するならPhantom、SUIならSui Wallet、ATOMならKeplrといったように、それぞれのネットワークに対応した専用ウォレットが必要です。
とはいえ、初心者のうちからすべてのネットワークの違いを細かく理解する必要はありません。
まずは、「ETHをMetaMaskで受け取るときは、Ethereum Mainnet(ERC-20)を選ぶ」と覚えておきましょう。
最初は、ETHとMetaMaskを使ったイーサリアム系ネットワークの操作に慣れることを優先すれば十分です。
DEXやウォレットの使い方に慣れてきたら、Solana、Sui、Cosmosなどのチェーンにも少しずつ触れていけば問題ありません。
最初から対応するチェーンを広げすぎると、ネットワーク選択や送金先ウォレットを間違えるリスクが高くなります。
まずは、基本となる使い方を身につけてから、少しずつ範囲を広げていくほうが安全です。
◆【具体例】BITPOINTからMetaMaskにETHを送る手順
ここでは、BITPOINTからMetaMaskへETHを送る流れを例に紹介します。
BITPOINTは、ETHの送金手数料が無料で、最低出金数量も少額なため、初心者でも利用しやすい国内取引所のひとつです。
ただ、最低出金数量や対応ネットワークは変更される可能性がありますので、実際に送金する前に、必ずBITPOINTの最新画面で確認しておいてください。
送金前に確認しておきたいポイントは、次のとおりです。
上記のポイントを確認し終えたら、以下の手順に沿って、実際に送金してみましょう。
手順①|MetaMaskで受取アドレスをコピーする
まずは、受け取り側のMetaMaskでアドレスを確認します。
MetaMaskを開き、画面に表示されている「0x」から始まるアドレスをコピーしましょう。
この「0x」から始まる文字列が、MetaMaskでETHを受け取るためのアドレスです。
コピーしたら、最初の数文字と最後の数文字を必ず目視で確認してください。
アドレスは長いため、すべてを確認するのは大変です。
しかし、最初と最後の数文字だけでも確認しておくと、コピー間違いや貼り付けミスに気づきやすくなります。
手順②|BITPOINTで送金先アドレスを登録する
次に、BITPOINTにログインし、ETHの出金画面へ進みます。
そこで、「MetaMaskの受取アドレス」を「送金先アドレス」として登録します。
登録時には、「MetaMaskの受取アドレス」に加えて、次のような情報も入力します。
入力が終わったら、登録内容を確認して「追加する」ボタンを押せば完了です。
国内取引所では、不正送金対策としてアドレス登録に審査が入る場合があります。
登録してすぐに送金できないこともあるため、時間に余裕を持って準備しておきましょう。
手順③|BITPOINTからETHを送金する
アドレス登録が完了したら、ETHの出金画面で先ほど登録したMetaMaskアドレスを選びます。
次に、送金する数量を入力します。
初回は必ず少額でテスト送金しましょう。
最初から全額を送るのではなく、まずは最低出金数量を満たす範囲で少額だけ送金。
その後、MetaMaskに着金したことを確認してから、必要に応じて残りを送る流れがおすすめです。
送金前の最終確認画面では、次の3つを必ず見直してください。
問題がなければ、二段階認証コードを入力して送金を実行します。
手順④|MetaMaskで着金を確認する
送金後は、すぐにMetaMaskへ反映されるとは限りません。
取引所側の処理や、Ethereumネットワーク上の承認に時間がかかることがあります。
通常は数分〜30分ほどで反映されることが多いですが、ネットワークが混雑していると、それ以上かかる場合もあります。
MetaMaskで着金を確認するときは、ウォレットのネットワークがEthereum Mainnetになっているかを確認しましょう。
ネットワークが違っていると、ETHが届いていても画面に表示されません。
着金が確認できない場合は、次の3つを確認してください。
無事に着金が確認できれば、UniswapなどのDEXに接続する準備は完了です。
お疲れさまでした。
DEX(Uniswapなど)にブックマーク経由でアクセスする

MetaMaskへの送金が完了したら、いよいよDEXに接続します。
ここで必ず守りたいのが、DEXの公式サイトはブックマークから開くというルールです。
Uniswapなどの有名なDEXには、見た目がそっくりな偽サイトが作られることがあります。
検索結果や広告に表示されたサイトを何気なくクリックすると、偽サイトに誘導される可能性があるため、注意が必要です。
最初にアクセスするときは、必ず公式X(旧Twitter)アカウントや公式ドキュメントからURLを確認しましょう。
正しい公式サイトだと確認できたら、そのページをブラウザにブックマークしておきます。
2回目以降は、Google検索や広告からアクセスするのではなく、必ずブックマークから開くようにしましょう。
このルールを決めておくだけでも、フィッシングサイトに引っかかるリスクをかなり減らせます。
DEXを使うときは、スワップの操作よりも先に、「正しいサイトにアクセスしているか」を確認する癖をつけておくことが大切です。
ウォレットを接続し、許可範囲を確認する

DEXの公式サイトを開いたら、サイト上の「Connect Wallet」ボタンからMetaMaskを接続します。
ここで大切なのは、ウォレットを接続することと、トークンの利用を承認することは別物だと理解しておくことです。
ウォレットを接続するだけなら、基本的にはDEXに自分のウォレットアドレスを見せるだけです。
一方で、トークンをスワップするときには、DEXに対して「このトークンをいくらまでなら使っていいよ」という承認(Approve)を求められます。
この承認画面で、内容をよく確認せずに無制限に承認をしてしまうと危険です。
仮に、悪質なサイトや怪しいコントラクトに無制限承認をしてしまった場合、ウォレット内の対象トークンを勝手に動かされるリスクがあります。
そのため、承認するときは、できるだけ必要な金額だけを許可するようにしましょう。
特に、初めて使うDEXや見慣れないサービスでは、安易に無制限承認をしないことが大切です。
また、使い終わったあとも安心しきらないようにしましょう。
慣れてきたら、定期的にウォレットの承認履歴を確認し、使っていないサービスへの承認は取り消しておくと安心です。
DEXでは、接続先の確認だけでなく、何をどこまで許可するのかまで自分で管理する必要があります。
スワップで暗号資産を購入し、取引履歴を確認する

ウォレットの接続が完了したら、いよいよDEXで暗号資産をスワップします。
スワップとは、暗号資産同士を交換することです。
例えば、Uniswapを使う場合は、上の欄に「支払う通貨」、下の欄に「受け取りたい通貨」を入力します。
ETHで別の暗号資産を買う場合は、上の欄にETH、下の欄に買いたいトークンを選ぶイメージです。
ただし、入力してすぐにSwapボタンを押すのは危険です。
実行前に、必ず次の項目を確認しましょう。
特に大切なのが、コントラクトアドレスの確認です。
DEXでは、同じ名前や似た名前のトークンが複数表示されることがあります。
その中には、本物に見せかけた偽トークンが混ざっている場合もあり、名前だけを見て選んでしまうと、価値のない偽トークンを買ってしまうかもしれません。
そのため、トークンを選ぶときは、公式サイト・公式X・CoinGecko・CoinMarketCapなどで、正しいコントラクトアドレスを確認してから選びましょう。
◆ 私の場合のコントラクトアドレス確認ルール
ちなみに私の場合、すべてのトークンで毎回コントラクトアドレスを細かく確認しているわけではありません。
ETH、WBTC、SOL、USDC、USDTなどのメジャーな人気コインについては、最初に1回だけ正しいコントラクトアドレスを確認し、その後は基本的に同じものを使うようにしています。
新しいチェーン(Base, Arbitrumなど)を使う場合も同様に、その都度アドレスを初回だけ確認しています。
一方で、知名度の低いアルトコインや新しく登場したトークンを買う場合は、毎回慎重に確認します。
特に、金額が大きくなるスワップでは、トークン名だけで判断せず、コントラクトアドレスが一致しているかを毎回確認するようにしています。
もちろん、理想を言えば毎回すべて確認するのが安全です。
ただ、実際の運用では手間もかかるため、私は「メジャーな銘柄は初回に確認」、「新しいトークンや高額スワップでは毎回確認」というルールで、リスクと手間のバランスを取っています。
◆ すべて確認できたら、スワップで暗号資産を購入する
確認ができたら、「Swap」ボタンを押します。
その後、MetaMaskに取引内容が表示されるので、受け取る通貨・数量・ガス代をもう一度確認します。
問題がなければ、MetaMask上で承認して取引を実行しましょう。
◆ 取引履歴をエクスプローラーで確認する
スワップが完了したら、それで終わりではありません。
最後に、Etherscanなどのブロックチェーンエクスプローラーで取引履歴を確認しておきましょう。
エクスプローラーでは、次のような情報を確認できます。
この確認をしておくと、自分の資産がどう動いたのかを記録できます。
記録をしておけば、あとで税金計算をするときや、万が一トラブルが起きたときの確認にも役立ちます。
DEXでは、スワップして終わりにせず、取引前の確認から実行後の履歴チェックまでを、ひとつの流れとして習慣にしておきましょう。
DEX初心者が陥りやすい失敗5つ

DEXでは、操作そのものよりも、確認不足や判断ミスによって損をするケースが多くあります。
特に初心者のうちは、「少し慣れてきた頃」にミスが起きやすいので注意が必要です。
ここでは、DEXを使う前に知っておきたい代表的な失敗を5つ紹介します。
失敗①|送金アドレスを間違えて資産を失う
暗号資産の送金アドレスは、長い英数字の文字列です。
このアドレスを1文字でも間違えると、送った資産は基本的に戻ってきません。
銀行振込のように、送金後にサポートへ連絡して取り消してもらうことはできないと考えておきましょう。
DEXまわりの失敗のなかでも、送金ミスは特にダメージが大きくなりやすい失敗です。
◆ 私の体験談|送金ミスで約20万円を失った
これは、私自身が実際に経験した失敗です。
暗号資産を別のウォレットへ送金しようとしたとき、送金先を間違えてしまい、約20万円分の資産を失いました。
送金ボタンを押したあと、ミスに気づいたのですが、その時点ではもう取り戻すことができませんでした。
このときの絶望感は、今でもはっきり覚えています。
この経験から痛感したのは、暗号資産の送金では「たぶん大丈夫」ではなく「慎重すぎるくらいでちょうどいい」ということです。
金額が大きくなるほど、送金前の確認は家計を守るための大切な作業になります。
◆ 対策|送金前に3つの確認を徹底する
送金ミスを防ぐために、最低限、次の3つは必ず守りましょう。
この3つを徹底するだけでも、送金ミスのリスクはかなり下げられます。
特に初めて使うウォレットや取引所へ送るときは、いきなり全額を送らないことが大切です。
まず少額を送り、着金を確認してから本送金する。
この流れを習慣にしておくだけで、大きな損失を防ぎやすくなります。
失敗②|ネットワーク選択を間違える
暗号資産の送金では、通貨だけでなくネットワークの選択も重要です。
特に注意したいのが、ETHやUSDCなど複数のネットワークで発行・利用されている通貨です。
ETHは、Ethereum Mainnet(ERC-20)だけでなく、BNBチェーンなど別のネットワーク上でも存在します。
しかし、受け取り先の取引所がそのネットワークに対応していない場合、自身のウォレットから送金しても残高に反映されない可能性があります。
もし仮に、BNBチェーンに対応していない国内取引所へBNBチェーン上のETHを送ってしまった場合、資産を回復するのは難しいと考えておきましょう。
また、Solana(SOL)、Sui(SUI)、Cosmos(ATOM)のように、イーサリアム系とは異なる仕組みで動く通貨にも注意が必要です。
これらは、MetaMaskではなく、PhantomやSui Wallet、Keplrなどの専用ウォレットで管理します。
そのため、SOLやSUI、ATOMをMetaMaskのアドレスへ送ってしまうと、原則として資産を取り戻すのは難しいと考えておいた方がよいでしょう。
◆ 対策|送金前に2つの確認を徹底する
送金前には、以下の2点を必ず確認してください。
通貨名だけでなく、ネットワークや対応ウォレットまで確認することが、誤送金を防ぐポイントです。
失敗③|偽サイト・偽MetaMaskで秘密鍵を抜かれる
暗号資産の世界で最も警戒すべきなのが、公式サイトや公式アプリを巧妙に模倣したフィッシング詐欺です。
よくある手口として、検索結果のいちばん上に表示される「広告枠」や、SNSのDMに届いたURLから、本物そっくりの偽サイトへ連れていかれるケースが挙げられます。
見た目は普段使っている公式サイトと全く同じであっても、その実態はウォレットの情報を盗み取るために作られた罠です。
こうした偽サイトにウォレットを接続したり、指示されるままウォレットの「シードフレーズ」を入力してしまったりすると、ウォレット内にある大切な資産を一瞬にしてすべて奪われてしまいます。
特にシードフレーズは、銀行口座でいう「通帳・印鑑・暗証番号」をすべて合わせたようなものです。
これを一度でも他人に知られてしまえば、他人に自分の資産を自由に移されてしまうため、どのような状況であっても絶対に他人に教えたり、サイトに入力したりしてはいけません。
◆ 対策|公式サイトはブックマークから開き、シードフレーズは絶対に入力しない
対策としては、まず公式URLを必ずブックマークしておき、利用するときは検索結果やSNSのリンクではなく、ブックマークから開くようにしましょう。
また、MetaMaskや取引所、プロジェクト運営を名乗る相手であっても、シードフレーズの入力を求められた時点で詐欺だと考えてください。
「公式サイトはブックマークから開く」
「シードフレーズは絶対に入力しない」
この2つを徹底するだけでも、偽サイトによる被害をかなり防ぎやすくなります。
失敗④|詐欺トークンを買ってしまう
DEXでは、誰でも自由にトークンを発行できます。
この自由度の高さはDEXの大きな魅力ですが、その一方で、詐欺目的のトークンも簡単に作られてしまう点には注意が必要です。
特に気をつけたいのが、「ラグプル」と「ハニーポット」でしょう。
ラグプルとは、トークンの価格が上がったタイミングで、開発者や運営者が資金を抜いて逃げてしまう詐欺のことです。
最初はSNSなどで話題になり、価格が一気に上がることもあります。
しかし、運営側が資金を抜いた瞬間に価格が暴落し、あとから買った人だけが大きな損失を抱えることになります。
一方、ハニーポットとは、買うことはできても売ることができないように作られた詐欺トークンです。
画面上では値上がりしているように見えても、いざ売ろうとすると売却できず、実質的に資金を回収できなくなってしまいます。
特に、SNSで「今がチャンス」「100倍確実」「乗り遅れるな」と強く煽られている銘柄には注意が必要です。
本当に価値のあるプロジェクトであれば、短期的な値上がりだけでなく、公式サイト、公式SNS、ドキュメント、開発状況などから中身を確認できるはずです。
◆ 対策|詐欺トークンを見抜く3つの基本ルールを実践
対策としては、まず公式SNSや公式ドキュメントで、正しいトークン情報を確認しましょう。
そのうえで、購入前にはトークン名だけで判断せず、必ずコントラクトアドレスを照合することが大切です。
同じ名前や似たロゴの偽トークンが存在することもあるため、名前だけを見て買うのは危険です。
また、仕組みがよく分からないトークンや、誰が運営しているのか分からないトークンには、最初から手を出さないことも重要です。
この3つを守るだけで、詐欺トークンを購入してしまうリスクを大きく減らせるでしょう。
失敗⑤|ガス代を確認せずにSwapしてしまう
DEXでスワップするときは、交換する金額とは別に「ガス代」と呼ばれるネットワーク手数料がかかります。
特にイーサリアムは、利用者が増えてネットワークが混雑すると、ガス代が一気に高くなることがあります。
私自身、ネットワークが混雑時、スワップした後にEtherscanで取引履歴を確認した際、ガス代だけで700円〜1,000円ほどかかっていたことを知り、愕然としたのを今でも覚えています。
この場合、取引自体は成功しても、手数料負けしてしまい、実質的にはかなり不利な取引になってしまいます。
ですから、初心者ほど「Swap」ボタンを押す前に、交換レートだけでなく、ガス代も必ず確認することが大切です。
◆ 対策|ガス代を確認してからSwapする
対策としては、まずMetaMaskなどの確認画面で、ガス代がいくらかかるのかを必ずチェックしましょう。
ガス代が高いと感じた場合は、無理にその場で実行せず、時間を置いてから再度確認するのがおすすめです。
一般的には、日本時間の早朝や深夜など、利用者が少ない時間帯のほうがガス代が安くなることがあります。
また、少額で取引する場合は、Polygon、Arbitrum、Optimismなど、ガス代の安いネットワークを活用する選択肢もあります。
ただし、こうしたネットワークを使うには、資産を別のネットワークへ移動する「ブリッジ」が必要になります。
ブリッジは便利な一方で、送金先ネットワークの選択ミスや対応ウォレットの確認など、初心者には少し難しい部分も多くあるかもしれません。
そのため、最初のうちは無理に使おうとせず、まずは「Swap前にガス代を確認する」、「高すぎるときは時間を置く」という基本を徹底するだけでも十分です。
ガス代は、DEXを使う上で避けられないコストです。
だからこそ、取引前に必ず確認し、手数料を含めても納得できる場合だけ実行するようにしましょう。
子育て世帯がDEXを安全に使うための3つのルール

ここでは、子育て世帯がDEXを使うときに意識しておきたい3つのルールを紹介します。
DEXは自由度が高い一方で、送金ミス、詐欺トークン、税金計算など、国内取引所よりも注意すべき点が多くなります。
だからこそ、判断に迷ったときは、次の3つのルールに立ち返るようにしましょう。
投じる金額は「家族に説明できる範囲」まで
DEXに回す金額は、「もし全額なくなっても、家族に正直に話せる金額」にとどめておきましょう。
「SNSで話題になっていたから」
「数倍になると書かれていたから」
そんな理由だけで、大きなお金を投じるのは避けたいところです。
特に子育て世帯の場合、教育費、生活費、住宅費など、先に守るべきお金があります。
まずは少額で経験を積み、「なぜこの銘柄を買うのか」を自分の言葉で説明できる状態を目指しましょう。
スワップの取引記録は毎回こまめに残す
意外と見落とされがちなのが、DEX(分散型取引所)でのスワップも税金計算の対象になるという点です。
暗号資産の税金は、日本円に換金したときだけに発生するわけではありません。
例えば、過去に購入したETHを別のトークンに交換した場合、税法上は「ETHをその時点の時価で一度売却し、新しいトークンを買い直した」とみなされます。
このとき、過去の購入価格よりもスワップ時の時価が高くなっていれば、利益が発生したと判定されて課税対象になります。
暗号資産の利益は、雑所得として総合課税の対象になるため、利益が大きくなるほど税率が高くなる仕組みになっています。
そのため、DEXを利用する際は、毎回の取引記録を必ず残しておきましょう。
記録しておきたい項目は、主に次のようなものです。
これらをすべて手動で管理するのは大変ですので、「DeBank」などの資産管理ツールを活用して自動で記録を残しつつ、定期的に内容を確認しておく習慣をつけておくと安心です。
「確定申告の直前にまとめてやろう」と考えていると、年末に過去の膨大な取引履歴をすべて追いかけることになり、非常に大変な作業になります。
早い段階から、取引を行うたびに少しずつ履歴を整理する癖をつけておきましょう。
操作する時間帯を「冷静なとき」に固定する
DEXでは、ちょっとした操作ミスがそのまま資産の損失につながることがあります。
寝不足のとき、子どもを見ながら片手で操作しているとき、お酒を飲んだ後などは、判断力や注意力が落ちやすいタイミングです。
このような状態でウォレット操作やスワップを行うと、送金先の確認漏れや、偽サイトへの接続、ガス代の見落としにつながる可能性があります。
そのため、DEXを操作する時間は、あらかじめ決めておくのがおすすめです。
例えば、子どもが起きる前の静かな朝の時間や、自分の頭がはっきりしている時間だけ操作する、といったルールを作っておきましょう。
家族のために資産形成をしているのに、そのせいで家族との時間を奪われたり、焦ってミスをしたりしては本末転倒です。
DEXは「いつでも操作できる」からこそ、あえて操作する時間を絞ることが大切です。
Q&A|DEXに関するよくある質問

最後に、DEXを使う前に知っておきたい疑問をまとめます。
DEXを使うのは違法ではないですか?
日本に住んでいる個人が、海外のDEXを利用すること自体が、ただちに違法とされているわけではありません。
ただし、DEXで利益が出た場合は、原則として税金の確認が必要です。
また、扱うトークンやサービスの内容によっては、金融商品取引法や資金決済法などの確認が必要になる場合もあります。
制度や税金の扱いは変わる可能性があるため、不安な場合は金融庁の公表情報を確認したり、税理士などの専門家に相談したりしましょう。
ガス代は結局いくらかかりますか?
ガス代は、使うネットワークや混雑状況によって大きく変わります。
特にイーサリアムのメインネットワークでは、混雑しているタイミングでは数千円以上になってしまうことも珍しくありません。無駄なコストを避けるためにも、スワップを実行する前には画面に表示されるガス代の金額を必ず確認しましょう。
もし手数料を抑えたい場合は、Polygon、Arbitrum、Baseといった、ガス代が非常に安価(通常は数円から数十円程度)に抑えられるネットワークを利用するのが効果的です。ただし、別のネットワークを使うとなると、ウォレット内でのネットワーク切り替え操作が必要になり、利用できるブリッジサービスや扱えるトークンの種類も変わってきます。そのため、初心者のうちはまず少額で操作を試し、無事に処理が完了することを確認しながら進めるのがおすすめです。
ウォレットの承認履歴は、どのように確認・取り消せばよいですか?
Revoke.cashなどの承認管理サービスで履歴を確認し、使っていないサービスや心当たりのない承認を、ガス代を支払って取り消しましょう。
DEXやブリッジを利用すると、サービスに対して「特定の通貨を動かしてよい」という承認を与えることがあります。
この承認は、ウォレットの接続を解除しても残る場合があります。
承認履歴は、Revoke.cashなどの承認管理サービスで確認できます。
今後使わないサービスや、心当たりのない承認があれば、内容を確認したうえで取り消しましょう。
なお、承認の取り消しにはガス代がかかります。
また、偽サイトもあるため、必ず公式URLを確認して利用してください。
月に1回など、定期的に承認履歴を見直しておくと安心です。
海外CEXとDEX、どちらが安全ですか?
海外CEXとDEXは、どちらが絶対に安全というものではありません。
それぞれリスクの種類が違います。
海外CEXには、サービス停止、規制変更、口座凍結など、運営側の事情に影響を受けるリスクがあります。
一方でDEXには、送金ミス、偽サイトへの接続、誤った承認など、自分の操作ミスがそのまま損失につながるリスクがあります。
そのため、初心者や子育て世帯の場合は、いきなり大きな金額でDEXを使うのではなく、まずは国内取引所で暗号資産の売買や送金に慣れることが大切です。
そのうえで、DEXは少額から試し、必要に応じて海外CEXの利用も検討する、という順番が現実的でしょう。
Etherscanなどで取引履歴を確認するのが面倒な場合は、どうすればよいですか?
DeBankを使えば、複数チェーンの資産や取引履歴をまとめて確認できます。
複数のチェーンを利用していると、チェーンごとにエクスプローラーを開いて確認するのは手間がかかります。
その場合は、DeBankを利用すると便利です。
ウォレットアドレスを入力するだけで、複数チェーンにある資産や取引履歴、利用中のDeFiサービスなどをまとめて確認できます。
ただし、取引の細かな状況やエラーの原因を調べる場合は、Etherscanなど各チェーンのエクスプローラーもあわせて確認しましょう。
まとめ

この記事では、DEXで暗号資産を買う方法と、初心者が注意したいリスクについて解説してきました。
最後に、要点を振り返っておきましょう。
DEXを使うときに大切なポイントは、次のとおりです。
本記事のポイント
- 国内取引所にない銘柄も買えるが、自己責任で管理する
- 送金先やネットワークの入力ミスに注意する
- シードフレーズは厳重に保管する
- スワップ前にURLや手数料を確認する
- 取引履歴は記録しておく
- 家計に影響しない少額から始める
DEX(分散型取引所)は、国内取引所にはない銘柄にアクセスでき、自分のウォレットで資産を管理する実感を学べる、非常に学びの多いツールです。
しかしその便利さの裏には、送金ミス、偽サイト、詐欺、手数料、税金計算といった多くの落とし穴が潜んでおり、いきなり大金を動かすべき場所ではありません。
特に教育費や生活費といった大切な生活資金を預かる子育て世帯においては、DEXは「稼ぐ目的」ではなく「仕組みを学ぶ目的」で利用する方が安心です。
まずは国内取引所での操作に慣れてから、MetaMaskを作成し、少額のETHを移して1回だけスワップを体験してみる。
そのような小さな実践だけで、暗号資産への理解は飛躍的に深まります。
DEXを過剰に怖がる必要はありませんが、かといって安易に甘く見るのも危険です。
家計を守りながら安全な範囲で、一つひとつの操作を慎重に進め、「正しく怖がる経験」を少額から積んでいきましょう。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
[筆者プロフィール]
40代男性。妻1人、子ども3人(7歳、5歳、3歳)の5人家族。本業年収は300万円前後。2018年1月に貯金500万円から資産形成を開始。約7年で純資産3,150万円を達成(2024年11月時点)。iDeCo、新NISA、投資信託、株式投資、暗号資産などを勉強しながら運用中。過去にハウスクリーニング、現在は暗号資産エアドロップで副収入を得ている。自身の低年収・子育て世代での経験をもとに、再現性の高い資産形成ノウハウやお金に関する思考法・習慣、投資の実践方法、リアルな資産状況などを、同じような悩みを持つ方々の力になれるよう、等身大の言葉で情報をお届けします。
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本記事は、筆者の個人的な経験や見解に基づいた情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入や投資行動を推奨するものではありません。投資には元本割れなどのリスクが伴います。投資に関する最終的な判断は、ご自身の判断と責任において行ってください。また、税制や制度に関する情報は変更される場合がありますので、最新の情報をご確認ください。